【1】宇佐宮支配下の八幡古表文化
■八幡古表社
築上郡で大富(おおとみ)神社(豊前市四郎丸)とともに明治時代に県社という格式をうけていた吹出(ふきで)の浜(高浜)の八幡古表社は同社の縁起では、奈良時代(天平16、744年)、宇佐宮が初めて放生会(ほうじょうえ)を行なったとき、広津より参加したご神体および細男(くわしお)の木像を現在の地に安置したことに始まるといいます。祭神は、応神天皇(八幡神)の母、神功(じんぐう)皇后と虚空津姫命(そらつひめのみこと)の二神です。神功皇后が宇佐神宮に祭られたのは、平安時代の初めのことですから、八幡古表社が神功皇后を祭ったのもそれ以後のことだと思われます。ここには有形・無形の重要な文化財が多く保存されていますが、中世の記録類は残念ながら残っていません。祭礼として、桜会(さくらえ)では鎮花(はなしずめ)祭がおこなわれています。また、放生会・乾衣祭(おいろかし)などが存続しています。
■傀儡子(くぐつ)四七躰
国指定 重要文化財
昭和31年4月26日
民俗文化財 有形
小犬丸 八幡古表神社
4年に一度行なわれる放生会(ほうじょうえ)のとき、細男舞(くわしおのまい)・神相撲が奉納されます。傀儡子は、その時に使われる 操(あやつ)り人形です。 御舞(おんまい
傀儡子(神像)20体、相撲傀儡子22体、行事傀儡子1体、四本柱傀儡子4体、合計47体が残っています。御舞傀儡子は細男舞を舞って神々を招きます。着物を着て両手だけ動き、相撲傀儡子は両手と片足が動くようになっています。最大の「祗園大神」は60センチメートル、小さな「住吉大神」は30センチメートルほどで、「住吉大神」のみ赤銅色、他は白色に彩色されていますが、練習などで傷みがひどく、使用出来ないものも多く、鎌倉時代の作品とされていますが、江戸時代初期、元和3(167)年、細川
■細男舞・神相撲
国指定 重要文化財
昭和58年1月11日
民俗文化財 無形
小犬丸 八幡古表神社
奈良時代の天平16(744)年、初めて
■木造女神騎牛(めがみきぎゅう)像
国指定 重要文化財
昭和25年8月29日
有形文化財 彫刻
小犬丸 八幡古表神社
祭神である
■木造虚空津姫命(そらつひめのみこと)立像
町指定 有形文化財 彫刻
平成2年9月1日
小犬丸 八幡古表神社
祭神の1つ虚空津姫命は、
■御神衣
町指定 民俗文化財 有形
平成2年9月1日
小犬丸 八幡古表神社
黒田・細川・小笠原・奥平の歴代中津城主やその一族が武運長久や出産・普請無事などを願って寄進した細男舞(くわしおのまい)の傀儡子(くぐつ)に着せる装束(着物)です。名札によると黒田家6着、細川家6着、小笠原家8着、奥平家11着、計31着が確認できます。明治20年以降は、一般の氏子からの奉納をも受けるようになり、その数は1,000点以上にもなっています。
■乾衣祭(おいろかし)
民俗文化財 無形
八幡古表神社
毎年、旧暦7月7日に細男舞(くわしおのまい)の
■八幡古表神社の絵馬
町指定 民俗文化財 有形
昭和62年3月2日
小犬丸 八幡古表神社
神々の楽奏に合わせて、
■八幡古表神社の狛犬
有形文化財 建造物
小犬丸 八幡古表神社
仁王や狛犬は、口を開いた
■古表神社の古地図「小祝ノ絵図面」
有形文化財 絵画
小犬丸 八幡古表神社
2枚とも江戸時代末期(19世紀前半)、小倉領と中津領との境界争いで作成されたものです。当時の古表神社周辺の地形を知ることができる貴重な絵図です。
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