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■山国川河口

山国川河口の吹出浜(ふきではま)(小犬丸)にある八幡古表(はちまんこひょう)神社は、対岸の中津市伊藤田の古要(こよう)神社とは姉妹社で、ともに宇佐八幡宮の末社です。祭神は息長帯比売命(おきながたらしひめのみこと)虚空津姫命(そらつひめのみこと)。社伝によると、欽明天皇の御代、中津川のほとりに住む玉手翁(たまてのおきな)が、雲上に弓矢を持つ神女(しんにょ)を拝し、その神告により息長帯比売が三韓出兵の後、当地守護のため海辺の石上に天降(あまくだ)ったという。そこで田川の銅鏡を神体として祠を建て、気長(おきなが)大神宮と称したと伝えています。中津領では、古来、龍王社(りゅうおうしゃ)六所宮(ろくしょぐう)・古表社を「中津三社」と称し、藩主の祈願所でした。八幡古表神社の氏子は高浜・喜連島(きつれしま)・広津・和井田・幸子(こうじ)・中津の小祝の人たちで、吉富町の「一ノ宮」とも言うべき大社です。古来、中津城主よりの崇敬が厚く、年々奉納した神衣、その他の奉納物が沢山社宝として大切に保存されています。

訟平賦均録(しょうへいふきんろく)』によると、細川氏が大坂の陣へ出陣した翌年、つまり元和2(1616)年に、社殿が再建された、と言われています。その後、50年ごとに大修理が繰り返えされており、最近では昭和61(1986)年に行われました。

歴代藩主は、当社に、寄進や寄附をしています。黒田氏は、初穂として銀10枚ずつ、小笠原長勝は10石ずつ、同長胤(ながたね)は50銅ずつを寄附しています。木造女神騎牛像(もくぞうめがみきぎゅうぞう)は、鎌倉時代の作で、国指定重要文化財。傀儡子(くぐつ)47躰は国指定重要有形民俗文化財。この傀儡子を使って、4年に一度、8月6・7日(または11日)の放生会(ほうじょうえ)に、細男舞(くわしおのまい)・神相撲が行われます。縁起によると、養老3(719)年から行われてきたと伝えられる伝統文化です 。

■八幡古表神社の鉄製鰐(わに)口

県指定 有形文化財 工芸品
平成12年11月1日
小犬丸
八幡古表神社
鰐口は金鼓、金口とも呼ばれ、仏教鳴器の一種であり神社仏閣のお堂前の軒下に掛けて太紐で打ち鳴らすもので、扁平、中空で下方に横長く広がる口が特徴です。八幡古表神社にある鰐口は、直径32.8センチメートル、厚さが7.7センチメートルのもので、銘文の「慶長七壬寅年」(1603)から、古い鰐口であり、銅製のものが多いなか、鉄製品は大変珍しく貴重なもので、かつては古表神社でも使用されていたようです。

  • 銘文
    • 前面「バン 奉納京都郡内霜田村観音堂御宝前」
    • 裏面「本勧中原千八郎施主敬白」

お問い合わせは教育委員会
 教務課

電話0979-22-1944

窓口:フォーユー会館内  
〒871-0811 福岡県築上郡吉富町大字広津413番地1
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